公演情報

クラシック

【チケットかながわでの取扱いは終了しました】

ユジャ・ワン ピアノ・リサイタル
Yuja Wang Piano Recital

圧倒的なテクニックとスピード感、瑞々しい感性から生まれる新鮮な解釈で世界を魅了するスーパー・ピアニストが再び登場。日々進化するユジャのプログラムは当日発表!?

公演日時: 2016年09月04日(日) 14:00開演 (13:30開場)  

当日の演奏曲目は、こちらをご覧ください。


チケットは完売いたしました。当日券の販売はございません。


 

ユジャ・ワンを信じよう

青澤隆明(音楽評論)


 時代が新しいスターを求めている。たとえば、かのユジャ・ワンを。しかし、ぼくらはただ、本気の音楽を好きに聴いていたいだけだ。
 ユジャ・ワンは、目覚ましい技巧と颯爽とした疾走で、そうした多くの期待を叶えてきた。技術というのは表現と一体でなければ説得力をもたない。もっといえば、心技体がひとつになって燃焼する地点から、彼女は舞台での飛翔を遂げていく。


 あれはもう、3年半も前のことになるのか。この奥ゆかしい木のホールに鮮烈な初登場となった2013年の春、ユジャ・ワンはスクリャービンとラフマニノフのソナタを弾いた。ラヴェルの「ラ・ヴァルス」とリーバーマンの「ガーゴイル」がその間に明滅した。
 技術的に巧緻なだけでなく、自分の感情に素直で、しかもとても知性的なピアノだった。それから、アンコールが5曲も重ねて、多彩に弾き継がれていった。新しい時代のヴィルトゥオーゾの面目躍如たる、鮮やかな輝きを放って。それは、最新の意匠を纏っているという以前に、黄金の巨匠時代のピアノ芸術の情熱をいまに呼び覚ますような献身だった。


 そのユジャ・ワンが、音楽堂に帰ってくる。前もって発表されたプログラムでは、ショパンの対照的な2つの傑作ソナタ、そしてスクリャービンの諸作とバラキレフがみっしりと重厚に詰め込まれているが、おそらくこれは変わりそうだ。少なくともいくつかの曲は。
 当日の気分で、というと、いかにも身勝手に聞こえるかも知れないが、このときこの場所でいちばん弾きたい曲、自分が弾くべき作品を精確に見極めることほど、舞台に立つ演奏家として誠実な態度はないとも言える。ずいぶん前に固めた約束を守るよりも、その場所で立ち上がる瞬時の直観とパッションに身を捧げる――それはべつの意味での律義さであり、正直さの表れでもある。
 華麗なパフォーマンスの芯に、厳しくストイックな意志を抱いていることは、ユジャ・ワンのピアノのしたたかさと真率さを聴けば、すぐに知れる。だからこそ、聴き手としてもこの秋、音楽堂に立つときの彼女と、ここにしかない一期一会の演奏に、心をひらいていきたい。


 ユジャを信じよう。いろいろの期待がもし裏切られることがあるにしても、それはきっと気持ちの良い、鮮やかな宙返りであるはずだから。

当日券情報

完売のため、当日券の販売はございません。

出演

ユジャ・ワン(ピアノ)

プログラム

★曲目が決定いたしました。(8月9日現在)

*こちらの曲目は、2016年8月9日現在の情報であり、曲目・曲順はやむを得ず変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。


スクリャービン: ピアノ・ソナタ第4番 嬰ヘ長調 op.30
Scriabin Piano Sonata No.4 in F-sharp major op.30

ショパン: 即興曲第2番 嬰ヘ長調 op.36
Chopin Impromptu No.2 in F-sharp major op.36

即興曲第3番 変ト長調 op.51
Impromptu No.3 in G-flat major op.51

グラナドス: 「ゴイェスカス」op.11から
Granados Goyescas op.11, Excerpts
ともしびのファンダンゴ
 El Fandango de candil
わら人形
 El pelele

 ***

ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第29番 変ロ長調 op.106 「ハンマークラヴィーア」
Beethoven Piano Sonata No.29 in B-flat major op.106 “Hammerklavier”

プロフィール

ユジャ・ワン
YUJA WANG, piano

中国生まれのユジャ・ワンは、自由奔放さ、鍛錬に裏付けされた若さ溢れる大胆な想像力、成熟したアーティストらしい精密さを兼ね備えた演奏で高く評価されている。特に完璧なコントロールと輝かしいテクニックは常に注目を集め、超絶技巧を要する作品においてその本質が発揮されるのはもちろんのこと、彼女の音楽性の深さ、新鮮な解釈と優雅さ、カリスマ的なステージ上での存在感が人々を魅了している。

ユジャはドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、そのデビューCDとして09年春にリリースされた「ソナタ&エチュード集」は、“鮮やかなテクニックと生来の誌的な素質との融合”とグラモフォン誌で評された。このCDは同年、クラシックFMグラモフォン・アワードの年間新人賞に輝いている。また、セカンド・アルバム「トランスフォーメーション」は2011年エコー・アワードの年間新人賞を受賞した。さらに、彼女の協奏曲初収録となったクラウディオ・アバド指揮マーラー・チェンバー・オーケストラとの「ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲、ピアノ協奏曲第2番」は、グラミー賞ベスト器楽奏者部門にノミネート。最新版「ファンタジア」にはアルベニス、バッハ、ショパン、ラフマニノフ、サン=サーンス、スクリャービンなどの作品が収められている。

サンフランシスコでのリサイタル・デビューに際し、アメリカの有力紙サンフランシスコ・クロニクルは、“この中国生まれのピアニスト、ユジャ・ワンの音楽界への登場は、これまでにない進化を期待させる。彼女の演奏を実際に聴くと、聴衆がこれまで持っていた「上手いピアノとはこう弾かれる」という概念を再検討させられる。”と評し、ケネディ・センターでのリサイタル・デビューは、ワシントン・ポスト紙によって“開いた口が塞がらない”と報じられた。
05年ズッカーマン指揮ナショナル・アーツ・センター管との本格デビューを機に次々と世界の舞台に招かれ、これまでにアバド、バレンボイム、ドゥダメル、デュトワ、ガッティ、ゲルギエフ、フランク、ホーネック、インキネン、マゼール、マズア、ノリントン、パッパーノ、テミルカーノフらのもと、ボストン響、シカゴ響、クリーブランド管、ダラス響、デトロイト響、ヒューストン響、ロサンゼルス・フィル、ワシントン・ナショナル響、フィラデルフィア管、ピッツバーグ響、サンフランシスコ響、ベルリン・シュターツカペレ、中国フィル、スカラ・フィル、イスラエル・フィル、ロンドン・フィル、パリ管、スペイン国立響、N響、ロイヤル・コンセルトヘボウ管、サンタ・チェチーリア管などと共演を重ねている。
06年「ブラーヴォ!ヴァイル音楽祭」でニューヨーク・フィルとの初共演を果たし、その成功を受けて翌シーズンマゼール指揮における同団の日本/韓国ツアーのソリストに指名された。08年にはマリナー指揮アカデミー室内管とアメリカ・ツアーを行い、翌年にはティルソン=トーマス指揮YouTubeシンフォニー・オーケストラとカーネギーホールで共演。近年では、ルツェルン・フェスティバルin北京でアバド指揮ルツェルン祝祭管との共演、ロイヤル・フィルとのスペインとロンドンでの公演、香港フィルとの共演など、目覚ましい活躍を広げている。
世界各地の公演や音楽祭におけるリサイタルや室内楽も高く評価されており、11年3月にはパリのサル・プレイエルにてベルリン・フィル首席奏者との共演による室内楽シリーズに出演。11年10月にはカーネギーホールでのリサイタル・デビューを果たした。


近年では、メータ指揮イスラエル・フィルとのアメリカ・ツアーや、ティルソン=トーマス指揮サンフランシスコ響との3週間に及ぶアジア・ツアー、ベルリン・フィルのブラームス・シリーズにおけるソリスト、ベルリン・フィル主催によるフィルハーモニー・ホールでのリサイタルなどを行った。13年には、カーネギーホールでのリサイタルや、同ホールでのサンフランシスコ響との共演、サントリーホールでのリサイタル・デビューを含む日本でのリサイタル・ツアーなどを実施した。

87年北京生まれ。6歳よりピアノを始め、北京の中央音楽院でリン・ユェン、チョウ・グォアンレンに師事。99年から01年、カルガリーで夏に開催されるカナダ・中国芸術文化交流プログラム参加を機にカルガリーに移り住み、マウント・ロイヤル・カレッジ音楽院でホン・クヮン・チェンとテム・ブラックストーンに師事。02年アスペン音楽祭のコンチェルト・コンペティションにおいて15歳で優勝。その後アメリカに移り、フィラデルフィアのカーティス音楽院でゲイリー・グラフマンに師事。06年には、ギルモア・ヤング・アーティスト賞を受賞。10年には栄誉あるエイヴリー・フィッシャー・キャリア助成金を獲得している。スタインウェイ・アーティスト。

チケット発売

チケットかながわ取り扱い終了

料金

【完売】
全席指定 一般:7,000円  シルバー(65歳以上):6,500円  学生(24歳以下)4,000円

☆一般発売:4月23日(土)10:00から チケットかながわ ぴあ、イープラスにて発売します。
☆かながわメンバーズ(KAme) 先行発売:4月16日(土)10:00~(webのみ受付)

託児サービス

託児料:お子様1人あたり2,000円
(お問い合わせ/お申し込み)マザーズ 電話0120-788-222(土日祝日をのぞく10時~12時、13時~17時)公演1週間前までに要事前予約。

お問い合わせ

神奈川県立音楽堂業務課  045-263-2567(9:00~17:00 月曜休館)

主催

神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団]

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