音楽堂室内オペラ・プロジェクト 第4弾

ブルーノ・ジネール「シャルリー ~茶色の朝」日本初演

(フランス語上演・日本語字幕付)

  • 日時 2021/10/30(土)~2021/10/31(日) 15:00 開演(14:15 開場)
  • 会場 ホール
  • 料金 全席指定 一般5,000円 U24(24歳以下)2,500円 高校生以下無料(要事前予約)
  • KAme
    先行
    2021/4/25(日)
  • 一般発売 2021/5/1(土)

音楽堂室内オペラ・プロジェクト特設サイトはこちら

 

ある日とつぜん「茶色のペット以外、飼ってはいけない」といわれたら…?

フランスでベストセラーになり、世界で読み継がれる小説「茶色の朝」。

時代、国境、スタイルを超えて多様なジャンルとの協働を目指す「音楽堂室内オペラ・プロジェクト」

早くも第4弾を迎える今回は、気鋭の作曲家ブルーノ・ジネールがオペラ化を実現した

このセンセーショナルな作品を取り上げます!

 

 

フランスで200万部を超えるベストセラー わずか11ページの物語

作者フランク・パヴロフはフランスとブルガリア国籍を持つ心理学者、人権運動家。1990年代後半、フランスで極右政党が台頭した際、危機感を抱いたパヴロフはこの物語『茶色の朝』を出版します。パヴロフは多くの人、特に若い人にこの物語を読んでもらおうと、子どもにもわかるやさしい言葉をわずか11ページの物語につめこみ、自らの著作権を放棄して1ユーロで販売し、フランスでは今では200万部を突破するベストセラーになりました。その後この物語は世界各国語に訳され、ヨーロッパ、アジアを問わず広く読まれる本になり、日本でも2003年に出版されました。

 

世界に知られる物語の、知られざるオペラ化

この物語を、フランスを代表する現代作曲家、ブルーノ・ジネール氏がオペラ化しました。

小さな会場でも上演できるように、演奏者を5人の器楽奏者と1人のソプラノ歌手に絞り、1時間たらずの1幕のオペラに仕上げました。題して「シャルリー~フランク・パヴロフの『茶色の朝』にもとづくポケット・オペラ」。主人公は若い女性として描かれています。

オペラ「シャルリー」は精緻で美しく、ささやき声や叫び声なども表現のうちに取り入れた、音楽的にもユニークな作品です。

 

今回の室内オペラ・プロジェクトでは、オペラ「シャルリー」とアンサンブルKによる室内楽コンサート、そして作曲家ジネール氏自身が来日し、自らの言葉で語るトーク、と充実の3部構成でお送りします。さらに今回は神奈川県立音楽堂だけでの上演です。今見るべきプロジェクトをぜひ、ご自身の目で見届けてください。

 

プログラム・プロフィール

                   

<プログラム>

 

第1部 アンサンブルKによる室内楽コンサート(約30分)

 

     ベルトルト・ブレヒト/クルト・ヴァイル:『三文オペラ』より「メッキー・メッサ―の哀歌」

     モーリス・マーグル/クルト・ヴァイル:「セーヌ哀歌」

     ロジェ・フェルネ/クルト・ヴァイル:「ユーカリ」

     ベルトルト・ブレヒト/クルト・ヴァイル:『三文オペラ』より「大砲ソング」

     アルヴィン・シュルホフ:「ヴァイオリンとチェロのための二重奏」より

     パウル・デッサウ:ゲルニカ~ピカソに捧げる

     ブルーノ・ジネール:パウル・デッサウの‟ゲルニカ”のためのパラフレーズ(日本初演)

   〈休憩〉 

第2部 ブルーノ・ジネール:シャルリー~フランク・パヴロフの「茶色の朝」にもとづくポケット・オペラ(日本初演)

    フランス語上演・日本語字幕付き(上演時間 約40分)

    演奏:アンサンブルK(ヴァイオリン、チェロ、クラリネット、ピアノ、打楽器) 

       アデール・カルリエ(ソプラノ) アマンディーヌ・トランから変更となりました

    演出:クリスチャン・レッツ

    照明・舞台監督:アントニー・オーベリクス

    プロダクション:アンサンブルK/CCAMヴァンドゥーブル・レ・ナンシー国立舞台センター共同プロダクション

   〈休憩〉  

第3部 作曲家ブルーノ・ジネールを囲むクロストーク(約30分)

スピーカー :やなぎみわ(美術作家・舞台演出家)(10/30)

       高橋哲哉(哲学者・東京大学名誉教授)(10/31)

       ブルーノ・ジネール(オンライン)

       *ブルーノ・ジネールは来日できなくなりました。クロストークはオンラインでの出演となります。

 

<プロフィール>

 

ブルーノ・ジネール (作曲)

1960年生まれ。パリのコレージュ・ド・フランスでブーレーズのクラスに学び、ルイス・デ・パブロ、ブライアン・ファニホウ等のもとで作曲、電子音響などを研究。多くの国際音楽祭でアンサンブル・アンテルコンタンポランやアルディッティ・クァルテットなど世界的アンサンブルにより作品が演奏される。作曲形式と音響への見識に裏付けられた厳しい作曲姿勢が生み出す、高い技術と人間の身体感覚に訴えるエネルギーに満ちた作品が評価され、フランス著作権協会SACEMからエルヴェ・デュガルダン賞(1998)、フランス学士院芸術アカデミーからポール=ルイ・ワイラー賞(2014)を受賞。フランスを代表する作曲家の一人。

 

アンサンブルK (演奏)

ストラスブールに本拠地を置き、声(ソプラノ)、ヴァイオリン、チェロ、クラリネット、ピアノ、打楽器で構成する、室内楽と文学や演劇等様々な他の芸術表現の結合をめざして探求を続ける気鋭のアンサンブル。2008年「退廃芸術プロジェクト」をきっかけに結成。以来「収容所の音楽」「音楽のレジスタンス」などのプロジェクトを通じ、全体主義の中で迫害された知られざる曲の発掘に努める。20世紀音楽の創造と研究にも力を注ぎ、2012年ジョン・ケージのプロジェクト、2016年CCAMでの舞踊と音楽のプロジェクト、2016-18のメシアン「世の終わりのための四重奏曲」のビジュアルアートとの協働プロジェクトは高く評価される。

 

フランク・パヴロフ (原作)

1940年生まれ。フランスとブルガリアの国籍を持つ心理学者、小説家、詩人。特に子どもの権利と心理の専門家で、アフリカやアジアの国でのフランス政府による協力プロジェクトのプロジェクト・マネージャーや非行やドラッグの危険にさらされる青少年の支援組織の中心人物、「ストリートの教育者」として司法と執筆活動の両面で活動。フランス国内で若者から大人まで広い読者を対象にした小説、詩を著し、特に1999年、全体主義に対する抗議行動として出版し、フランス国内で190万部を売るベストセラーとなって話題となった短編小説「茶色の朝」で世界的に知られる。

 

出演者来日にかかる制限等のため公演中止、内容変更等の可能性もあります。予めご了承ください。

 

あらすじ

ある日突然、「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律が施行されたら?

 

主人公は猫を、シャルリーは犬を可愛がっていましたが、茶色のペット以外許さないという「ペット特別措置法」が出来てから、それぞれのペットを殺処分し、茶色の猫と犬に飼い代えます。

「茶色の猫だっていい猫だし」

「ことを荒立てるのもなんだし」

「規則に従っていれば安心だし」

違和感を持ちながらも、そんな言葉で自分を安心させて、

シャルリーと主人公は、コーヒーを飲んだり、新聞を読んだり、くじを買ったり、日常生活を送ります。

『茶色に守られた安心、それも悪くない』。

しかし、その静かな日常生活が続くのも「以前茶色以外のペットを飼っていた人も逮捕される」という新しい法律ができるまでのことでした―

スケジュール

<関連プログラム> 終了しました。

 

ブックリーディング ワークショップ 「茶色の朝を迎えないために」

会場/音楽堂ホワイエ

2021/10/2(土)14:00 開始(13:30 開場)

講師:桐山知也(舞台演出家)

●受講料 2,000円(書籍代・参加費込) 

書籍は当日受付でお渡しいたします                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                  

(書籍『茶色の朝』をすでにお持ちの方は1,000円引) 

 

対話型美術ワークショップ 「茶色の朝」を体験しよう

会場/横浜市民ギャラリー4Fアトリエ

2021/10/17(日)13:00 開始(12:30 開場)

講師:清野晃代(画家)

●受講料 2,000円(画材・書籍代・参加費込) 

書籍は事前にお送りします                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

(書籍『茶色の朝』をすでにお持ちの方は1,000円引) 

チケット

当日券
14:00より販売
全席指定 一般:5,000円
U24(24歳以下):2,500円 *
高校生以下: 無料 *
*年齢を確認できる身分証、学生証をご提示ください。
チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2021/4/25(日) ~2021/4/30(金)

かながわメンバーズ入会はこちら

一般:2021/5/1(土)

チケット料金

全席指定

一般       5,000円

U24(24歳以下)2,500円

高校生以下    無料(要事前予約・枚数限定・引取方法により手数料がかかります)

車椅子(一般)  5,000円/U24 2,500円 (付添席1名無料)

 

※U24、高校生以下チケットはチケットかながわのみにて取り扱い

※車椅子でご来場の方は事前にチケットかながわにお問い合わせください。

※営利目的の転売禁止

※未就学児童の入場はご遠慮ください 

 託児サービス:実施はありません

 

※関連企画参加者に優待制度あり

 詳細は下記よりご確認ください。

 ブックリーディング ワークショップ 「茶色の朝を迎えないために」

 対話型美術ワークショップ 「茶色の朝」を体験しよう(終了)

 

<開場・開演に合わせてJR桜木町駅から無料シャトルバス運行>

予約不要・運賃無料でJR桜木町駅前バスターミナルからシャトルバスを運行しています。乗り場はこちらをご覧ください。

本公演の桜木町駅発車時間:①13:55 ②14:10 ③14:25 ④14:40 *①のバスは開場前に音楽堂に到着します。

 

ご来場の皆さまへのお願い

神奈川県立音楽堂では新型コロナウイルス感染拡大予防対策を徹底し主催公演を実施します。

ご来場前に必ず、ウェブサイトの「ご来場のお客様へのお願い」をご確認ください。

主催 神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団]

助成・後援・協力

助成:一般財団法人地域創造
   文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
協力:株式会社大月書店