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シリーズ「新しい視点」
紅葉坂プロジェクト オフィシャルサイト

2021年から音楽堂が放つ新シリーズ「新しい視点」。「紅葉坂プロジェクト」はクラシック音楽の常識、音楽の概念そのものを転回するアイデアを、企画委員の審査で選ぶ公募プログラム。未来の音楽シーンを切り拓く、キラリと光るアイデアが、皆様との出会いを経て成長していく過程をぜひ、応援してください!

Vol.2の採択企画

Vol.2に向けては、15企画の応募があり、その中から、委員長代行・沼野雄司、企画委員・鈴木優人によって、2企画が採択されました。


【採択企画】※順不同

 

・山本昌史/錯綜する《独奏》~Double Triple Solo for Solo Double Bass~

 

【プロフィール】

コントラバス奏者。現代作品、即興演奏に意欲的に取り組む。独奏による新たな音楽表現を追求し、バロックから現代までの独奏曲、自作の実験的音楽など、趣向を凝らしたプログラムでソロ公演を展開。

静岡県掛川市出身。東京藝術大学別科修了。2022年9月に行われた独奏コントラバスの現代作品のみの公演は、第22回佐治敬三賞 推薦コンサートに選出され、好評を博す。12月にはポーランド・ワルシャワへ招聘されるなど、活躍の場を広げている。

 

【企画概要】

“自分と楽器だけで何ができるか…”

 

この言葉をテーマに、私は独奏という形にこだわり、現代に作曲された独奏コントラバスのための作品を研究し、演奏してきた。

様々なアイデアを持った作品と向き合い、実験的即興や自作曲を演奏する中で、新たな2つのテーマに突き当たる。

 

“どこまでが独奏なのか?

“演奏するとはどういうことか?

 

演奏者一人?とコントラバス一本?で「独奏」「演奏」の核心に迫る。

 

・Crossings/Crossings ~ acoustic × fluid ~

 

 

【プロフィール】

「交差」の意味を持つCrossingsは、作曲家である東俊介、森紀明、映像作家の中村光男、美術家でデザイナーの山田サトシをファウンディング・メンバーとして2018年に設立。

日本を中心とした様々な国や都市をより大きな視点から「一つの地域」として捉え直し、芸術における地域の枠組みの拡大と、ジャンルにとらわれない新たな表現の可能性を示す意欲的な試みと作品発表を行う。

参加者名:中村光男、山田サトシ、東俊介、森紀明

 

 

【企画概要】 

音楽と映像を用いたパフォーマンス。

流体状の素材を使ったライブ・パフォーマンスと、流体からインスピレーションを得つつも演奏家の即興性が発揮される余地を残し作曲された音響素材を組み合わせた、音響素材と映像のコラボレーション。

視覚情報と聴覚情報の間にある共通点と相違点を浮き彫りにした上で、人はどのように音を視覚情報と結び付け、それによりどのように認知が変化するのか。音響と映像を交差させ、舞台上で両者の統合を試みる。


【企画委員の講評】

今回の審査は前回以上に難しかった。よく練られた企画が多かっただけに、このプロジェクトが謳う「あたらしさ」とは何なのかについて、あらためて自問しなければいけなかったからだ。直感的な好みとしていえば、斬新なキュレーションと物語構成によってホワイエと舞台を繋ぐ企画、すでに初演されているモノオペラを異なったかたちで見せようとした企画などに惹かれもした。いずれも「新作」ではないものの、新鮮さと安定感が同居しており、一定の水準を必ず越えるように感じたからである。しかし、鈴木優人さんと様々な意見交換をする中で、むしろ、かなり危なっかしい(!)2つの企画を選ぶことになった。考えてみれば、一柳慧委員長ならばまちがいなく「迷ったら危ない橋を渡れ」と仰ったことだろう。

山本さんの「錯綜する《独奏》」は、たった一人だけによる演奏、しかも彼自身の委嘱によるJodlowskiの大曲をメインに据えたうえで、Steen-Andersenと自作を並べる度胸に賭けた。しかし、本当にコントラバスの独奏だけで大丈夫なのか。東さんの「クロッシングス×響き×液体」は多彩なコラボレーションから生まれるであろうケミストリーに賭けた。しかし、なんだか商業コマーシャルみたいになりはしないか。

どちらも、とてつもなく刺激的なものになり得る一方で、退屈な舞台になる可能性も否定できず、その時には企画委員の負けということになるだろう。なんとか勝たせてほしい。

委員長代行 沼野雄司


一柳慧先生が亡くなられ、先生の「遺作」となったこのプロジェクトに再び企画委員として参加させていただき、光栄に思います。多くの応募作品をいただき、沼野先生とともに丁寧に検討させていただきました。

 

全体的な傾向としては、センスの良い構成案のようなものが多い印象で、大変興味を惹かれるものの、それが一柳先生がこのプロジェクトを通して発見したいと願っていた「新しい視点」なのか、というと、そこまで突き抜けたものはあまりない印象でした。またいくつかは創造的なアイデアを提示していたけれども、今度はあまりに具体性に欠き、方向性か手法など、何かあれば、と思ってしまうものも多かったように思います。

 

その中で最終的に選ばれた2案は、実現へのスリルも感じると同時に、このプロジェクトが提示する、「新しい視点」としてふさわしいと判断するに至りました。

 

【山本昌史/錯綜する《独奏》】

既存の作品へ行われる演出がどういったものになるのか、また山本さん自身の新作についても、楽しみにしています。また、コントラバス1台で、どのような世界を切り開くのかというところにも、とても興味を惹かれています。

 

【東 俊介/Crossings × acoustic × fluid -クロッシングス × 響き × 流体 - (仮称)

「流体」を用いたコラボレーションについては、すでに各地で上演されているようなので、少し「新しさ」について懸念はあるものの、映像と音楽をリアルタイムで合わせていくというところで、どのように舞台上のパフォーマンスとして仕上がるのか、興味があります。

 

ワークインプログレスを経て、完成形へと向かうところを是非ご覧いただいて、舞台の作品へと仕上がる過程を共有していただき、「新しい視点」を見出していただけたら幸いです。

委員  鈴木優人

ワークインプログレス(2023年2月28日(火)開催)

Vol.2に向けて採択された2つの企画のエッセンスを、ワークインプログレス(公開プレゼンテーション)でご紹介します。

このワークインプログレスに、モニター観客として参加し、2023年7月1日(土)の本公演に向けて、

企画をブラッシュアップするためのサポートをしてくださる方を募集します。

 

ワークインプログレスでは、こんなことを行います!

 

・2つの企画案について、アーティストによるプレゼンテーションと演奏

・企画委員によるコメント

・モニター観客⇔アーティストの質疑応答

 (対面での質疑応答のほか、モニターシートへのご記入をお願いしております)

 

お申込み方法の詳細はこちらをご参照ください。

Vol.1アーカイブ(2022年7月2日開催)

紅葉坂プロジェクトVol.1(2022年7月2日開催)のアーカイブはこちら

主催 神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団]
助成
文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会