(c) Marco Borggreve

音楽堂アフタヌーン・コンサート

小菅優ピアノ・リサイタル

  • 日時 2016/2/13(土) 14:00 開演 (13:30 開場)
  • 会場 ホール
  • KAme
    先行
    2015/10/17(土)
  • 一般発売 2015/10/23(金)

光の粒のようなパッセージ、深く包み込んでくれるハーモニー、自然と調和するリズム

小菅優さんの音楽は、抜群のテクニックからもたらされる安定感と、しなやかな感性に裏付けされた、頼もしく愛らしいピアニズムで満ちています。クラシック音楽の歴史が今に息づくドイツで、9歳からピアニストとして暮らし始めた少女は、いつしか世界中から愛される演奏家に成長し、クラシック音楽界から厚い信頼を寄せられる存在となりました。今回彼女が聴かせてくれるのは、詩的で優雅なシューマンの組曲「蝶々」、シューマンを尊敬していたブラームスの「4つのバラード」、そして小菅さんが近年、一連のレコーディングや演奏会で力を入れてきたベートーヴェンのピアノ・ソナタから第31番。いずれもドイツのロマン的な精神とともに、光や風や水といった自然の美も感じさせてくれる作品ばかり。小菅さんの確かなピアニズムと豊かな音楽性とが、ドイツ音楽の伝統と香しい叙情性を伝え、美しい午後のひと時をもたらしてくれることでしょう。

飯田有抄(音楽ライター)

 

演奏に寄せて

神奈川県立音楽堂は演奏したホールの中で最も印象に残っているホールのひとつです。とても雰囲気があり、残響が絶妙で、また弾かせていただけることがとても嬉しいです。

この度、ホールの空間に合わせて味わい深い作品でプログラムを構成しました。どの曲も、作曲家それぞれの魅力を思う存分噛みしめていただける曲目です。文学好きなシューマンの最も好きな作家ジャン・パウルの小説「生意気盛り」の舞踏会のシーンに基づいたロマンチックな人間模様と色彩、ユーモアに満ちた『蝶々(パピヨン)』、そのシューマンに大変サポートされていたブラームスの、若いときの作品とは思えないほど深く詩的な『バラード』、この二人が大きな尊敬を抱いていた偉大なるベートーヴェンの後期の『ソナタ31番』。このソナタは優しさ、愛、悲しみ、嘆きなどの人間の様々な感情と真正面から向き合っているベートーヴェンの大傑作です。このドイツの作曲家3人のパーソナルな面を、皆様と一緒に味わえることを心より楽しみにしています。

2016年1月6日

小菅優

シューマン:蝶々 Op.2 ブラームス:バラード集 Op.10       1.ニ短調「エドワード」 2.ニ長調 3.ロ短調 4.ロ長調 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110 *曲目・曲順は変更になる場合があります。小菅 優 (ピアノ) 高度なテクニックと美しい音色、若々しい感性と深い楽曲理解で最も注目を浴びている若手ピアニスト。9歳より演奏活動を開始し、05年カーネギー・ホールで、翌06年には、ザルツブルク音楽祭でそれぞれリサイタル・デビュー。 ドミトリエフ、デュトワ、小澤、大植、ノリントン、オラモ等の指揮でベルリン響、フランクフルト放送響、シュトゥットガルト放送響、ハノーファー北ドイツ放送フィル、サンクトペテルブルク響、フィンランド放送響等と共演。10年ザルツブルク音楽祭で、ポゴレリッチの代役としてヘレヴェッヘ指揮カメラータ・ザルツブルクと共演。12年4~5月、紀尾井シンフォニエッタ(指揮:T.フィッシャー)の米国ツアーに参加。13年2月、服部譲二指揮ウィーン室内管と共演、ウィーン・デビュー。13年12月、ロンドン ウィグモア・ホールでリサイタルを行い、ロンドン・デビュー。10年より15年3月まで、東京、大阪でベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会(全8回)を行った。 録音は、最新盤「ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ集第4巻『超越』」を含む14枚のCDをソニーよりリリース。 第13回新日鉄音楽賞、04年アメリカ・ワシントン賞、第8回ホテルオークラ音楽賞、第17回出光音楽賞を受賞。14年 第64回芸術選奨音楽部門 文部科学大臣新人賞受賞。

チケット

当日券
当日券は、13時から、一般4,500円と学生(24歳以下)3,500円を販売します。
チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2015/10/17(土) ~2015/10/23(金)

かながわメンバーズ入会はこちら

一般:2015/10/23(金)

チケット料金
全席指定 一般4,500円  学生(24歳以下)3,500円 *未就学児の入場はお断りいたします。 *当日券は、13時から、一般券と学生券を販売します。ご来場をおまちしております。
主催 神奈川県立音楽堂業務課