神奈川芸術文化財団 芸術監督プロジェクト
「ミュージック・クロスロード」
◇音楽監督:一柳慧 ◇空間監修:白井晃
Kanagawa Arts Foundation Artistic Directors' Project “Music Crossroad”

  • 日時 2018/1/20(土)14:00 開演(13:30 開場)
  • 会場 ホール
  • KAme
    先行
    2017/10/17(火)
  • 一般発売 2017/10/20(金)
  • お問い
    合わせ
    神奈川県立音楽堂業務課 045-263-2567(9:00~17:00 月曜休館)
「ミュージック・クロスロード」特設サイト 開設しました!  See more details in English!
 (https://mcr2018.amebaownd.com/)

 

News1 本公演では、開演前、休憩中にホワイエで白井晃の空間監修、須藤崇規の映像ディレクションによる映像がご覧になれます。ぜひ開演には余裕をもってお越しください。
Audience can enjoy video clips directred by Takaki Sudo and superviswed by Akira Shirai before each performance at the lobby.

 

News2 公演終了後、作曲家、指揮者をかこんでポストトークを開催します。
A talk session with the conductor, Yoichi Sugiyama and three composers, Toshi Ichiyanagi, Kazutomo Yamamoto and Madoka Mori will be held after concert at the loppy.

 

チラシデータ(PDF)


 

◇音楽監督 一柳慧(神奈川芸術文化財団 芸術総監督) Music Director, Toshi Ichiyanagi
◇空間監修 白井晃(KAAT神奈川芸術劇場 芸術監督) Space Spervisor, Akira Shirai

 

日本が西欧近代世界と出会って150年。急速な転回を遂げた芸術はいま、どこに立っているのか…?世界の最前線で根源的な問いを発してきた作曲家・ピアニスト、一柳慧が、自らも含め三人の作曲家を選んだ。立脚点も視界も異なる三世代だが、作品は同時に2000年代の今を生きる。自由に鳴動するチェロがオーケストラと共に音の空間(アトリウム)を形成する森作品。三面の筝から絃を客席いっぱいに巡らす前代未聞の演奏空間を創る山本作品。ピアノソロの一部が図形楽譜で、各セクションの演奏順序を自由に変えつつ特殊奏法を用いる一柳作品。現代音楽界屈指の作品洞察力を評価される指揮者の杉山洋一ら、気鋭の奏者たちが三つの協奏曲に挑む。音楽を内包する演劇表現を生み出してきた演出家・俳優の白井晃が、空間を監修する。このコンサートはいくつもの創造力が出会う交差点(クロスロード)となる。

 

従来のやり方や状況を変えるエネルギーを発信する、森円花さんと山本和智さんの若い二人の「人間力」に注目した。言葉を軸とした芸術である演劇の芸術家、白井晃さんが、「音」が言語となる音楽空間をどう監修して下さるかにも期待している。枠にとらわれない音の世界。大実験を味わって欲しい。(一柳慧)

 

 

プログラム

森円花作曲「音のアトリウムⅢ~独奏チェロとオーケストラのための~」(2018) *チェロ:上野通明

「私にとって新しさとは、過去を否定するのではなく敬意を持ち、そして決して満足しないことです。20歳の時に書き上げた曲により高いクオリティと強い伝達力を求めて手を加え、2018年版としました。ホールと音楽、聴き手と演奏家との間に熱い化学反応が起こることを確信しています。」(森円花)

「この曲は古典的なメリハリの作法にお構いなく、自由に作曲しているところが私は気に入っている。ほとんど弾きっぱなしで活躍するチェロに、森さんのバイタリティ、情熱、勇気が感じられる。底知れぬ迫力がある。」(一柳慧)

 


森円花 ©︎Shigeto Imura
 


上野通明 ©︎ブラームス国際コンクール

 

一柳慧作曲「ピアノ協奏曲第6番《禅ーZEN》」(2016) *ピアノ:一柳慧

「自分はピアノ協奏曲を5番まで書いて、そのたびに自分を超えようとしてきた。ジャズ、左手のみ、と書いてきて、本曲では初めて内部奏法を使ったものを作った。ピアノは鍵盤楽器だが、同時に弦楽器でも打楽器でもあり、今も常に進化し続けている。何も鍵盤ばかりに拘束される必要はない!」(一柳慧)

 


一柳慧

 

山本和智作曲「3人の箏奏者と室内オーケストラのための『散乱系』」(2015/2017) *筝:平田紀子、寺井結子、中島裕康

「その大仕掛けゆえ再演はないと思っていた作品。こんなに早く再演が決まったことに驚きと喜びを隠せません。木のホール全てが楽器になる瞬間を、是非体験してください!」(山本和智)

「山本さんの曲は、まともには演奏できない。ひとひねりふたひねりやって、さらに曲の演奏を困難にしながら、それを乗り越えて演奏の場を開拓しているところが面白い。機械化した現代の限界を感じさせ、人間力や自然の力に目を向けさせる。」(一柳慧)

 


山本 和智
 


平田紀子、寺井結子、中島裕康 全て©︎ヒダキトモコ

 

映像ディレクション

須藤崇規

 

*メディア掲載情報

kanagawa ARTS PRESS 12-1月号 FOCUS <神奈川芸術文化財団 芸術監督プロジェクト ミュージック・クロスロード>三世代の作曲家による三つのコンチェルト いくつもの想像力が出会い、交差する(文:川西真理)

kanagawa ARTS PRESS 12-1月号 知れば、知るほど、好きになる「特殊奏法」、「トランペット」
 *今回、一柳慧の「ピアノ協奏曲第6番《禅ーZEN》」(2016)では「内部奏法」が出てきます。

杉山洋一(指揮) 一柳慧(ピアノ)、上野通明(チェロ)、平田紀子、寺井結子、中島裕康(箏) 神奈川フィルハーモニー管弦楽団 森円花作曲「音のアトリウムⅢ~独奏チェロとオーケストラのための~」(2018) 一柳慧作曲「ピアノ協奏曲第6番《禅ーZEN》」(2016) 山本和智作曲「3人の箏奏者と室内オーケストラのための『散乱系』」(2015/2017) ■一柳 慧(作曲、ピアノ/音楽監督)Toshi Ichiyanagi, composer, pianist,music director 神奈川芸術文化財団芸術総監督。ピアノを原智恵子、B.ウェブスターに師事。高校時代1949年毎日音楽コンクール(現日本音楽コンクール)作曲部門第1位。52年19歳で渡米。ジュリアード音楽院卒業。この間クーリッジ賞、グレチャニノフ賞受賞。ジョン・ケージと知己を得、偶然性や図形楽譜による音楽活動を展開。61年帰国後も国内及び欧米から委嘱を受けて精力的に作品発表と演奏活動を行い、様々な分野に強い刺激を与える。尾高賞を5回、フランス芸術文化勲章、毎日芸術賞、京都音楽大賞、サントリー音楽賞他多数受賞。2008年文化功労者、2016年度日本芸術院賞及び恩賜賞受賞。 ■白井 晃(演出家/空間監修)Akira Shirai, stage director, space supervisor 京都府出身。早稲田大学卒業後、1983-2002年、遊◎機械/全自動シアター主宰。劇団活動中よりその演出力が認められ、演出家として独立後は、ストレートプレイからミュージカル、オペラまで幅広く手掛ける。なかでもポール・オースターやフィリップ・リドリーなど海外の小説・戯曲を独自の美学で演出し、好評を博す。近年の主な演出作品に、『オーランドー』(17)、『春のめざめ』(17)、『マハゴニー市の興亡』(16)、『夢の劇―ドリーム・プレイ―』(16)、『ペール・ギュント』(15)など多数。第9回・第10回読売演劇大賞優秀演出家賞、05年『偶然の音楽』にて平成17年度湯浅芳子賞[脚本部門]受賞、12年にはまつもと市民オペラ『魔笛』にて第10回佐川吉男音楽賞受賞。2016年4月KAAT神奈川芸術劇場、芸術監督に就任。 ■山本 和智(作曲)Kazutomo Yamamoto, composer 1975年山口県生まれ。独学で作曲を学ぶ。オーケストラ、室内楽、アンサンブル、合唱、独奏曲、映画音楽など作曲活動は広範に亘り、作品は東フィル、日本フィル、京都フィル室内合奏団等の演奏団体・演奏家らにより日本をはじめ海外で広く演奏され評価されている。2009年度武満徹作曲賞第2位(審査員:ヘルムート・ラッヘンマン)、2010年第5回JFC作曲賞(審査員:近藤譲)等受賞多数。 ■森 円花(作曲)Madoka Mori, composer 2014年20歳で第83回日本音楽コンクール作曲部門(管弦楽部門)第2位。桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)を経て桐朋学園大学卒業。2017年同大学研究科を修了し、同年より母校の非常勤講師として後進の指導にあたる。在学中、桐朋学園大学オーケストラグリーンホール定期演奏会、東京文化会館モーニングコンサート、調布音楽祭、その他様々な学内外の演奏会に出品。作曲を三瀬和朗氏に師事。 ■須藤 崇規(映像ディレクション) Takaki Sudo, video direction 1983年北海道生まれ。横浜在住。舞台で使用される映像の制作、記録映像のディレクション、インターネットを通じた映像配信などパフォーミングアーツに関わる映像全般を手がける。特に体験型・回遊型・ツアー型など特殊な環境での撮影が求められる作品や、劇場外での作品を多く手がけ、演出意図を汲んだ柔軟なディレクションが得意。 主な映像プラン作品に、範宙遊泳『その夜と友達』、F/T16 ドキュントメント『となり街の知らない踊り子』、NISSAY OPERA 2015『ドン・ジョバンニ』、チェルフィッチュ『わたしは彼女に何もしてあげられない』、マームとジプシー×急な坂スタジオ『歩行と移動』、F/T13『光のない。(プロローグ?)』(小沢剛演出)、あいちトリエンナーレ2013『ほうほう堂@おつかい』、『鑑賞者』(小野寺修二演出)、『ほうほう堂@緑のアルテリオ』、チェルフィッチュ『ゾウガメのソニックライフ』(岡田利規演出)、『長短調 または眺め身近め』(中野成樹演出)、『アトミック・サバイバー』(阿部初美演出)など。 映像監督作品に岡田利規『God Blesse Baseball』、チェルフィッチュ『地面と床』DVD、チェルフィッチュ『現在地』DVD、『ほうほう堂@留守番』DVD。 東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科卒、在学中に安宅賞受賞、音楽研究科芸術環境創造専攻修士課程卒。 愛知大学非常勤講師。 2013〜2015年度『長島確のつくりかた研究所』研究主任。 http://sudoko.jp/ ■杉山 洋一(指揮)Yoichi Sugiyama, conductor 1969年生まれ。2000年、アンサンブル・モデルンを皮切りに、オーケストラ・ミラノ・ムジカ、クラングフォーラム・ウィーンを、日本では都響、新日本フィル、仙台フィル、東京混声合唱団を指揮。オペラではカザーレ「チョムスキーとの対話」(ボローニャ)、メルキオーレ「碁の名人」初演(ヴェローナ)、「ファルスタッフ」(高松)、「魔笛」(仙台、白河)、細川俊夫「大鴉」(ボルツァーノ)等を指揮。作曲家としても国内外から多数の委嘱を受けており、第13回佐治敬三賞を、第2回一柳慧コンテンポラリー賞を受賞。 ■上野 通明(チェロ) Michiaki Ueno, cellist 2009年若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール日本人初の優勝。ルーマニア国際音楽コンクール最年少第1位、ルーマニア大使館賞、ルーマニアラジオ文化局賞を併せて受賞。2014年ブラームス国際コンクール第1位。新日本フィル、東響、東フィル、日本フィル、ロシア響他、国内外のオーケストラと多数共演。桐朋学園大学ソリストディプロマコース特待生として毛利伯郎氏に師事。2015年よりデユッセルドルフ音楽大学にてピーター・ウィスペルウェイ氏に師事し、更なる研鑽を積む。2016年青山音楽賞新人賞受賞。 ■平田 紀子(箏) Noriko Hirata,koto player 大阪府出身。深海さとみに師事。東京藝術大学卒業。在学中に宮城賞受賞。卒業に際しアカンサス音楽賞、同声会賞受賞。宮城道雄記念コンクール、賢順記念くるめ全国箏曲祭、利根英法記念邦楽コンクールで一位受賞。作曲家の公演や音楽祭、シンポジウム、作曲コンクールでの演奏など、古典音楽に加えて現代音楽分野で活動する。邦楽四重奏団団員。日本音楽の教育と研究をつなぐ会会員。東京藝術大学教育研究助手。 ■寺井 結子(箏)Yuiko Terai,koto player 福島市出身。遠藤千晶に師事。東京藝術大学卒業。在学中に宮城賞及び同声会賞受賞。同大学院音楽研究科修了。NHK邦楽技能者育成会第55期修了。NHK-FM「邦楽のひととき」「邦楽百番」出演。東京と福島を中心に後進の指導にあたり、葛飾区内では箏体験講座の講師を務める等、邦楽の普及にも力を注ぐ。生田流箏曲宮城社師範。松戸市役所箏曲部講師。(公社)日本三曲協会、森の会、妙祐会、福島県三曲連盟所属。 ■中島 裕康(箏)Hiroyasu Nakajima,koto player 1988年茨城県守谷市出身。筝曲地歌を樋口雅礼瑤、浜根由香の各氏に師事。正派邦楽会師範(雅裕)。東京藝術大学卒業後、洋楽器や舞踏家、書家、画家との共演即興演奏、独学による作曲・編曲活動を精力的に行なう。2016年10月、東京文化会館(小)で第1回リサイタル。邦楽四重奏団、アンサンブル室町他に所属、新作の委嘱初演も多数。 ■神奈川フィルハーモニー管弦楽団 1970年に発足し、1978年7月に財団法人、2014年4月の公益法人への移行にあたっては、神奈川県・横浜市をはじめとする自治体、企業、個人から多くの寄付を受け、公益財団法人に認定された。神奈川県の音楽文化創造をミッションとして、神奈川県全域を中心に幅広い活動を続けている。 県内各地で特別演奏会を開催し、オペラ、バレエ、レコーディングなどに数多く出演。音楽教育にも積極的で、子どものためのコンサートを各地で開催。神奈川フィルのメンバーと児童・生徒との音楽的交流を通して音楽の魅力を伝えるとともに次代の神奈川フィルのファンを増やしていく取り組みとして好評を得ている。そのほか養護施設等を対象としたボランティア・コンサートや出張コンサートも毎年開催している。 これまでに「安藤為次教育記念財団記念賞」(1983)、「神奈川文化賞」(1989)、「NHK地域放送文化賞」、「横浜文化賞」(2007)を受賞。CD録音としては、川瀬賢太郎とのマーラー/交響曲第2番「復活」、レスピーギ/「ローマ三部作」が発売され、注目を集めている。  ホームページ kanaphil.or.jp Facebook https://www.facebook.com/kanaphil Twitter @kanagawaphil

チケット

当日券
13:00~当日券の販売をいたします。
全席指定(税込)一般4,000円、U24(24歳以下)2,000円
チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2017/10/17(火) ~2017/10/19(木)

かながわメンバーズ入会はこちら

一般:2017/10/20(金)

チケット料金
全席指定(税込) 一般4,000円 特別ペア7,000円 U24(24歳以下)2,000円 *特別ペア、U24は、チケットかながわでのみ取り扱います。枚数に限りがあります ◆その他チケット取扱い情報◆ チケットぴあ http://t.pia.jp/ Pコード:347-726 イープラス http://eplus.jp/ ローソンチケット http://l-tike.com/ Lコード:34078  
主催 神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団]
助成
平成29年度 文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業