紅葉坂プロジェクト ワークインプログレス チラシ

紅葉坂プロジェクト ワークインプログレス

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山本昌史

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シリーズ「新しい視点」

紅葉坂プロジェクト Vol.2
ワークインプログレス
(公開プレゼンテーション)

一般公募により採択された企画のワークインプログレス(公開プレゼンテーション)をモニター観客の前で行います。

ワークインプログレスではこんなことを行います
 ●2つの企画案についてアーティストによるプレゼンテーションと演奏
 ●企画委員によるコメント
 ●モニター観客⇔アーティストの質疑応答

モニター観客を募集しています! ※2/20締切済

【モニター観客募集は締め切りました】

 

モニター観客の皆さまには、2組のプレゼンテーションと演奏を聴いた上で、質疑応答に参加、

そしてモニターシートへの記入をお願いします。

71日の本公演にむけて各企画のブラッシュ・アップにご協力をお願いします。

あなたがサポートしたくなる才能をみつけてください!

 

<プレゼンテーションを行う企画者たち>順不同

 

プレゼンテーション#1 錯綜する《独奏》~Double Triple Solo for Solo Double Bass

企画者:山本昌史  共演:梅澤妃美(舞踏家)

 

【プロフィール】

山本昌史 Masashi YAMAMOTO(コントラバス)

コントラバス奏者。現代作品、即興演奏に意欲的に取り組む。独奏による新たな音楽表現を追求し、バロックから現代までの独奏曲、自作の実験的音楽など、趣向を凝らしたプログラムでソロ公演を展開。

静岡県掛川市出身。東京藝術大学別科修了。20229月に行われた独奏コントラバスの現代作品のみの公演は、第22回佐治敬三賞 推薦コンサートに選出され、好評を博す。12月にはポーランド・ワルシャワへ招聘されるなど、活躍の場を広げている。

梅澤妃美 Hitomi UMEZAWA(舞踏家)

舞踏家 石井満隆、松原東洋やコンテンポラリーダンスのダンサー 深谷正子、セネガル舞踊のダンサーAbdou Bayfallに師事。

舞踏、コンテンポラリーダンスの公演や、自作のソロ作品に出演。ハンディキャップのある人達と踊るワークショップに関わる。
最近は主に、即興音楽家達とのコラボライヴにて活動中。

 

【企画概要】 

 

“自分と楽器だけで何ができるか…”

 

この言葉をテーマに、私は独奏という形にこだわり、現代に作曲された独奏コントラバスのための作品を研究し、演奏してきた。

様々なアイデアを持った作品と向き合い、実験的即興や自作曲を演奏する中で、新たな2つのテーマに突き当たる。

 

“どこまでが独奏なのか?

“演奏するとはどういうことか?

 

演奏者一人?とコントラバス一本?で「独奏」「演奏」の核心に迫る。

 

 

プレゼンテーション#2 Crossings acoustic × fluid 

企画者:Crossings  共演:山田岳(ギター)、安藤巴(パーカッション)

 

【プロフィール】

Crossings

「交差」の意味を持つCrossingsは、作曲家である東俊介、森紀明、映像作家の中村光男、美術家でデザイナーの山田サトシをファウンディング・メンバーとして2018年に設立。

日本を中心とした様々な国や都市をより大きな視点から「一つの地域」として捉え直し、芸術における地域の枠組みの拡大と、ジャンルにとらわれない新たな表現の可能性を示す意欲的な試みと作品発表を行う。

参加者名:中村光男、山田サトシ、東俊介、森紀明

山田 岳 Gaku YAMADA (ギター)

ギターや声、自作楽器を用いたパフォーマンスのほか、演劇、ダンス、インスタレーション制作など広範囲に活動。これまでに第20回朝日現代音楽賞、第75回文化庁芸術祭優秀賞(レコード部門)、第76回文化庁芸術祭大賞(音楽部門)、第21回佐治敬三賞を受賞。レコードレーベル「blue tree」主宰。

安藤 巴 Tomo ANDO(パーカッション)

千葉県柏市出身。東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。現代音楽演奏コンクール「競楽」本選出場。第37回日本管打楽器コンクール、パーカッション部門第1位。「トリオ・ループ」「LA SEÑAS」メンバー、「Dropout Jazz Orchestra」リーダー。()こおろぎ社 neoria 契約アーティスト。

【企画概要】 

音楽と映像を用いたパフォーマンス。

流体状の素材を使ったライブ・パフォーマンスと、流体からインスピレーションを得つつも演奏家の即興性が発揮される余地を残し作曲された音響素材を組み合わせた、音響素材と映像のコラボレーション。

視覚情報と聴覚情報の間にある共通点と相違点を浮き彫りにした上で、人はどのように音を視覚情報と結び付け、それによりどのように認知が変化するのか。音響と映像を交差させ、舞台上で両者の統合を試みる。

 

 

 


モニター観客申込方法申込フォームまたは、往復はがきにてお申し込みください 【募集は締め切りました】

 

■申込フォーム:こちらよりお申込みください(2月20日(月)締切 先着順・定員に達し次第終了)

■往復はがき:下記を明記の上お送りください(2月17日(金)必着 先着順・定員に達し次第終了)

 申込先:〒220-0044 神奈川県横浜市西区紅葉ケ丘9-2 神奈川県立音楽堂「紅葉坂プロジェクト係」

 往信面:代表者のお名前、電話番号

     ※複数人分申込可:合計の希望人数を合わせてご記入ください

 返信面:返信先のご住所、お名前

  ※消せるペンは使用しないでください。 

 

●未就学児のご入場はご遠慮ください。

●ご来場前に必ずお読みください●

神奈川県立音楽堂における新型コロナウイルス感染症拡大防止の取り組みとご来場のお客様へのお願い

企画委員の講評

委員長代行 沼野雄司

今回の審査は前回以上に難しかった。よく練られた企画が多かっただけに、このプロジェクトが謳う「あたらしさ」とは何なのかについて、あらためて自問しなければいけなかったからだ。直感的な好みとしていえば、斬新なキュレーションと物語構成によってホワイエと舞台を繋ぐ企画、すでに初演されているモノオペラを異なったかたちで見せようとした企画などに惹かれもした。いずれも「新作」ではないものの、新鮮さと安定感が同居しており、一定の水準を必ず越えるように感じたからである。しかし、鈴木優人さんと様々な意見交換をする中で、むしろ、かなり危なっかしい(!)2つの企画を選ぶことになった。考えてみれば、一柳慧委員長ならばまちがいなく「迷ったら危ない橋を渡れ」と仰ったことだろう。

山本さんの「錯綜する《独奏》」は、たった一人だけによる演奏、しかも彼自身の委嘱によるJodlowskiの大曲をメインに据えたうえで、Steen-Andersenと自作を並べる度胸に賭けた。しかし、本当にコントラバスの独奏だけで大丈夫なのか。東さんの「クロッシングス×響き×液体」は多彩なコラボレーションから生まれるであろうケミストリーに賭けた。しかし、なんだか商業コマーシャルみたいになりはしないか。

どちらも、とてつもなく刺激的なものになり得る一方で、退屈な舞台になる可能性も否定できず、その時には企画委員の負けということになるだろう。なんとか勝たせてほしい。


委員 鈴木優人

 

一柳慧先生が亡くなられ、先生の「遺作」となったこのプロジェクトに再び企画委員として参加させていただき、光栄に思います。多くの応募作品をいただき、沼野先生とともに丁寧に検討させていただきました。

 

全体的な傾向としては、センスの良い構成案のようなものが多い印象で、大変興味を惹かれるものの、それが一柳先生がこのプロジェクトを通して発見したいと願っていた「新しい視点」なのか、というと、そこまで突き抜けたものはあまりない印象でした。またいくつかは創造的なアイデアを提示していたけれども、今度はあまりに具体性に欠き、方向性か手法など、何かあれば、と思ってしまうものも多かったように思います。

 

その中で最終的に選ばれた2案は、実現へのスリルも感じると同時に、このプロジェクトが提示する、「新しい視点」としてふさわしいと判断するに至りました。

 

【山本昌史/錯綜する《独奏》】

 

既存の作品へ行われる演出がどういったものになるのか、また山本さん自身の新作についても、楽しみにしています。また、コントラバス1台で、どのような世界を切り開くのかというところにも、とても興味を惹かれています。

 

【東 俊介/Crossings × acoustic × fluid -クロッシングス × 響き × 流体 - (仮称)

「流体」を用いたコラボレーションについては、すでに各地で上演されているようなので、少し「新しさ」について懸念はあるものの、映像と音楽をリアルタイムで合わせていくというところで、どのように舞台上のパフォーマンスとして仕上がるのか、興味があります。

 

ワークインプログレスを経て、完成形と向かうところを是非ご覧いただいて、舞台の作品へと仕上がる過程を共有していただき、「新しい視点」を見出していただけたら幸いです。

シリーズ「新しい視点」紅葉坂プロジェクト とは

演奏家から聴衆へ発信する音楽表現のあり方、そして神奈川県立音楽堂の空間で聴衆がいかに新しい音楽に出会うか。

双方向の可能性を広げるために、新シリーズ「新しい視点」をスタートしました。

「紅葉坂プロジェクト」は公募による若い世代のアイディアを発掘するためのプロジェクトです。

 

【Vol.2 スケジュール】
2022年9月中旬~11月20日 企画募集
2022年12月         審査会にて企画採択
2023年2月28日(火)        ワークインプログレス実施
2023年7月1日(土)     本公演

主催 神奈川県立音楽堂(指定管理者:公益財団法人神奈川芸術文化財団)
助成
文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
公益財団法人ローム ミュージック ファンデーション