音楽堂ヴィルトゥオーゾ・シリーズ第10弾

アンドラーシュ・シフ ピアノリサイタル

  • 日時 2014/3/21(金)15:00 開演(14:30 開場)
  • 会場 ホール
  • 一般発売 2013/10/8(火)
  • お問い合わせ 神奈川県立音楽堂業務課 045-263-2567(9:00~17:00 月曜休館)

「至高の精神の輝きを映し出す」シフの世界

中村孝義(大阪音楽大学教授 音楽学)

 音楽というものは不思議なものである。演奏家がどのように聴かせたいか、聴衆がそこから何を聴きたいかによって、その在り方は同じものとは思えないほど千変万化する。同じ曲であっても、それを演奏する演奏家の技巧はもちろん、資質や方向性、さらには解釈により作品が示す意味は大きく変わってくるし、さらに言えば、その演奏を聴こうと集まってくる聴衆の質やあり方によっても音楽が意味するところは大きく変化する。

 今回、神奈川県立音楽堂に登場するアンドラーシュ・シフと県立音楽堂に集まってくる音楽ファンのことを思うなら、今回の音楽会は、差し詰め「至高の精神の輝きを映し出す」と形容してもよいような音楽が、音楽堂を満たすことになるのではないか。

 かつてラーンキやコチシュとともにハンガリーの若手三羽烏と呼ばれたシフもすでに60歳。ハンガリーからオーストリアに活動の拠点を移して以来、他の二人を遙かに凌いで、その音楽が格段と幅や深みを増した。たとえば彼が得意とするバッハでも、若い頃のまるで欣喜雀躍するような躍動感に満ちた表現に、明らかに精神の高みに上り詰めたもののみが知る崇高さや底知れない深みが加わり、聴く人は、誰もがその透徹した眼差しから生まれる感動的な世界に心を奪われないではいられない。

 今回は、一段と懐の深さを増したシフが、最も大事にするレパートリーの一つであるシューマンと、その盟友でもあるメンデルスゾーンの音楽を弾く。生粋のロマンティスト達の音楽から彼が引き出すファンタジーと精神的興奮に満ちた世界が、県立音楽堂の耳の肥えた聴衆と一体となってまたとない音楽空間が現出するに違いない。このような機会にまみえることは、音楽を愛するものにとって自らの音楽観さえ変えてしまう大きな体験になる可能性がある。こんな機会に立ち会わない手はない。心して足を運んでほしいものだ。

アンドラーシュ・シフ(ピアノ)メンデルスゾーン: 厳格な変奏曲 ニ短調op.54 シューマン:ピアノ・ソナタ第1番 嬰ヘ短調op.11 *** メンデルスゾーン:幻想曲op.28 シューマン:交響的練習曲op.13 (1852年改訂版) (曲目は変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。)アンドラーシュ・シフ (ピアノ) András Schiff,Piano 1953年、ハンガリーのブダペスト生まれ。 シフの活動の主要な部分を占めるのはJ. S. バッハ、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ショパン、シューマン、バルトークなどの重要な鍵盤楽曲によるリサイタルや全曲演奏会であり、2004年に始めたベートーヴェンのピアノ・ソナタ32曲の全曲演奏会は今では20都市にのぼり、チューリヒ・トーンハレでのチクルスはライヴ・レコーディングされている。 世界の一流オーケストラや指揮者との共演のほか、近年はピアノを弾きながら自ら指揮をする弾き振りの活動をメインにしており、1999年には自身の室内楽オーケストラ「カペラ・アンドレア・バルカ」を創設。毎年このオーケストラとの共演のほか、ヨーロッパ室内管弦楽団を弾き振りしている。 2006年、へンレ社と共同でモーツァルトのエディションに関する重要なプロジェクトに着手。今後数年の間に、モーツァルトのピアノ協奏曲の原典版のピアノ・パートに、シフが加筆した楽譜が刊行される予定である。2007年には、シフの運指によるバッハの「平均律クラヴィーア曲集」全2巻がヘンレ原典版として刊行されている。

スケジュール

※3月21日は祝日「春分の日」です。

チケット

当日券
【当日券について】

本公演の当日券は、13時15分現在、すでに10人のお客様がお並びいただいていますので、これからお越しいただいてもご購入いただけません。ご了承ください。
チケット発売日

WEB先行販売 かながわメンバーズ(KAme): 2013/10/1(火) ~2013/10/7(月)

かながわメンバーズ入会はこちら

一般:2013/10/8(火)

チケット料金
全席指定:一般7,000円(売り切れ)/シルバー(65歳以上)6,500円(売り切れ)/学生(24歳以下)3,000円(売り切れ) *未就学児童の入場はお断りいたします。

チケット取扱い

チケットかながわ

※チケットかながわでの取り扱いは終了いたしました

主催 神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団]