成田達輝 ⓒMarco Borggreve

ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット ⓒノザワヒロミチ(CAPSULEOFFICE)

J-TRADensemle-MAHOROBA

河合拓始

「Toshi伝説」一柳慧芸術総監督就任20周年記念
エクストリームLOVE

Toshi Legend-Toshi Ichiyanagi 20th Anniversary of General Artistic Director, Chamber Music Concert "Extreme Love"

一柳慧(作曲家・ピアニスト)の神奈川芸術文化財団芸術総監督就任20周年を記念したコンサート。

神奈川県立音楽堂では、「エクストリームLOVE」、神奈川県民ホールでは「共鳴空間(レゾナント スペース)」

と題して記念プログラムを展開します。

特設サイトはこちら

12月9日に行われた記者懇談会のレポートはこちら

 

--------
開場/開演にあわせてJR桜木町から無料バスを運行します
音楽堂主催の各公演の開場時間から開演時間にあわせて、JR桜木町駅バスターミナルから音楽堂までの運賃無料のシャトルバスを運行します。
3月20日(土祝)発車時刻(予定、変更の可能性があります/感染症対策のためバスは窓を開ける等喚起対策をしております)
①12:15 ②12:45 ※①のバスは開場時間5分前に音楽堂に、②のバスは開演時間5分前に到着します。
詳細はこちら


Who is Toshi?

 一柳慧とは何者か。

 常に先端を走り続けてきた前衛作曲家にして、古典から現代までを横断するピアニスト、日本におけるジョン・ケージの紹介者にして、さまざまな企画を手掛けるオーガナイザー。あるいは・・・。

 2020年、彼は、神奈川芸術文化財団の芸術総監督就任20周年を迎えた。しかし、この年は一方で、人類がコロナ禍に覆われた点において、忘れがたい年号でもある。不運?いや、この二つが重なったことはある意味で象徴的にも思える。というのも、これまで音楽と自然のかかわりを考え続けてきた一柳にとって、「作曲」とは、人間社会が自らの脆弱さを乗り越えるための知見を探る行為でもあるからだ。ゆえにToshi伝説、この名のもとに開催される二つの音楽会では、コロナ禍という状況を音楽から照らし出す、きれいごとではすまない空間が現出するに違いない。

 まずは神奈川県民ホールにおける管弦楽撰集。冒頭、鈴木優人が「作曲家」として新作のファンファーレを披露したあと、一柳の代表作が3曲。「ビトゥイーン・スペース・アンド・タイム」、そして成田達輝がソロを務める「循環する風景」はもちろんだが、とりわけ東日本大震災と並行して書かれた「交響曲第8番 リヴェレーション2011」は、現今の状況とどう響きあうのか。

 一方、神奈川県立音楽堂で行われるのは「エクトリームLOVE」と題されたマラソン演奏会。第一部では、自身がピアノを担当する「クロイツェル・ソナタ」や武満徹「一柳慧のためのブルーオーロラ」など、一柳慧という存在を形成した様々な要素が並べられる。第二部は三味線の本條秀慈郎ほか邦楽界の若手ホープをフィーチャー。邦楽器の世界が、実は一柳の隠れた核であることが明らかになろう。そして第三部では、記念碑的なシリーズ「ピアノ音楽1~7」を河合拓始が音響化。予想外のハプニングが起こる気配も・・・。

 この2日間に駆けつけた幸運な聴衆は、新たなToshi伝説が爆誕する様子を目の当たりにするはずだ。

沼野雄司(桐朋学園大学教授、県民ホール・音楽堂芸術参与)神奈川芸術プレス(2020年11月15日号)より転載


神奈川県立音楽堂では、「エクストリームLOVE」と題し、『Classical/Traditional/Experimental』と3つの角度から「芸術家・一柳慧」に多角的に光をあてるオムニバスイベントを行ないます。

Classicalはクラシック音楽、Traditionalは日本の伝統音楽、そしてExperimentalは実験的なピアノ音楽をフィーチャーと、木のホールの音響をいかした3つのキーワードが導く3つの室内楽コンサート。さらに前川國男設計のモダニズム建築をいかしたホワイエでのサウンドインスタレーションやトークを楽しめるインターミッション。あわせて、神奈川県立音楽堂で楽しめる新感覚・芸術の1日です。

各コンサートはそれぞれ休憩なし約1時間・入替制・全席自由。詳細は下記のとおりです。

※時間は即興演奏等も含むためややのびる可能性があります。
※特にExperimentalは1時間半を超える可能性があります。

<Classical 13:00開演>
日本音楽コンクールで3年連続入賞を果たした天才少年としてNY、ジュリアード音楽院にわたった一柳慧。新しい「芸術の友」との出会い。成田達輝が一柳との対話をもとに、一柳の原点を形作る「音楽の源流」をたどります。一方武満徹が一柳に捧げた図形楽譜によるインプロプロヴィゼーショナルな「一柳慧のためのブルーオーロラ」をその曲名をユニット名に冠する日本最高のサクソフォンアンサンブル「ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット」が奏でます。

出演:一柳慧(ピアノ)、成田達輝(ヴァイオリン)、萩原麻未(ピアノ)、ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット

◆ペルト:鏡の中の鏡 Spiegel im Spiegel(成田達輝/一柳慧)※ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番「クロイツェル」第1楽章 より変更
◆武満徹「一柳慧のためのブルーオーロラ」(ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット)
◆フランク:ヴァイオリンソナタ(成田達輝、萩原麻未)
◆一柳慧:フレンズ(成田達輝)

*曲順不同

<Traditional 14:45開演>
世界をフィールドにした創作の中で一柳が強く提唱する「日本独特の間・時間感覚」。今その伝統音楽の世界で新しい時代が幕をあけ、力強い若い世代が活発な創作を行っている。未来に向けた「日本の新しい音の世界」を一柳がサポートする若い世代のアンサンブルでおくる。

◆高橋悠治:花筐〜水(三味線ソロ)
◆高田新司(本條秀太郎) :魚の涙(三味線、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子
◆森円花:三番叟 祝一柳慧神奈川芸術文化財団芸術総監督就任20周年 太鼓、尺八、三味線、十七絃箏のために(三味線、尺八、十七絃箏、太鼓)
◆ノルドグレン:日本の伝統楽器のための四重奏曲 第5楽章 Canto(三味線、尺八、箏、十七絃箏)
◆高田新司:雪火垂(三味線、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子)
◆スメタナ(編曲:中村匡寿):VLTAVA[モルダウ](三味線、胡弓、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子)
◆ジョン・ケージ:イン・ア・ランドスケイプ(二十五絃箏独奏)
◆一柳慧:密度(三味線、尺八、箏)
◆本條秀太郎:俚奏楽 花の風雅(三味線、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子)

 

出演:J-TRAD ensemble-MAHOROBA[本條秀慈郎・本條秀英二(三味線)川村葵山(尺八)木村麻耶(二十五絃箏)吉澤延隆(十七絃)堅田喜三郎(囃子)<監修>本條秀太郎]

<Experimental 16:30開演>
1959年から61年にかけて、全編ほぼ五線譜を使わず図形楽譜とインストラクションのみで書かれ、デヴィッド・テュードア、高橋悠治そして作曲者自身によって初演された、一柳の実験精神を今も象徴し、輝き続ける問題作。その後の数々の名曲の先駆けになりながら、めったに舞台で全曲一挙演奏されたことのない伝説的大曲を、ピアニスト、作曲家、パフォーマーとして多角的に活躍する河合拓始が一挙演奏。驚くほどの多彩な音色、空間性、奏法を全て生音で実現し、一柳に絶賛されるテクニックとインプロヴィゼーションのセンスをもって弾ききる、1日のカーニバルの円環をとじるエキサイティングなフィナーレ。

◆ 一柳慧「ピアノ音楽 第1~第7」連続演奏

出演:河合拓始(ピアノ)

<INTERMISSION CONTENTS>
各コンサートの間に、約30分から45分をあけたインターミッションがあります。その間に一柳自身も登壇するクロストーク他、モダニズム建築、神奈川県立音楽堂のホワイエ空間を存分に使った充実のコンテンツをお楽しみいただけます。詳細は後日発表。乞うご期待!

神奈川県立音楽堂における新型コロナウイルス感染症拡大防止の取り組みとご来場のお客様へのお願い

<Classical> 一柳慧(ピアノ) 成田達輝(ヴァイオリン) 萩原麻未(ピアノ) ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット [平野公崇・田中拓也・西本淳・加藤里志☆・本堂誠] ☆本公演のテナー奏者は、加藤里志が出演致します。 <Traditional> J-TRAD ensemble-MAHOROBA [本條秀慈郎・本條秀英二(三味線)川村葵山(尺八)木村麻耶(二十五絃箏)吉澤延隆(十七絃箏)堅田喜三郎(囃子)<監修>本條秀太郎] <Experimental> 河合拓始(ピアノ) <INTERMISSION CONTENTS> 一柳慧、片山杜秀 ほか (クロストーク)<Classical> ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第9番「クロイツェル」より第1楽章 武満徹:一柳慧のためのブルーオーロラ フランク:ヴァイオリンソナタ 一柳慧:フレンズ *曲順不同 <Traditional> 高橋悠治:「花筺」より 水(三味線独奏) 高田新司(本條秀太郎) :魚の涙(三味線、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子) 森円花:三番叟 祝一柳慧神奈川芸術文化財団芸術総監督就任20周年 太鼓、尺八、三味線、十七絃箏のために(三味線、尺八、十七絃箏、太鼓) ノルドグレン:日本の伝統楽器のための四重奏曲 第5楽章 Canto(三味線、尺八、箏、十七絃箏) 高田新司:雪火垂(三味線、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子) スメタナ(編曲:中村匡寿):VLTAVA[モルダウ](三味線、胡弓、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子) ジョン・ケージ:イン・ア・ランドスケイプ(二十五絃箏独奏) 一柳慧:密度(三味線、尺八、箏) 本條秀太郎:俚奏楽 花の風雅(三味線、尺八、二十五絃箏、十七絃箏、囃子) <Experimental> 一柳慧「ピアノ音楽 第1~第7」連続演奏

チケット

当日券
12:20より当日券売り場にて販売いたします。全席自由・入替制
一日パス¥4,000 単独券¥2,500 一柳シート(24歳以下の学生)¥0 
チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2020/11/14(土) ~2020/11/20(金)

かながわメンバーズ入会はこちら

一般:2020/11/21(土)

チケット料金

〈全席自由・入替制〉 各コンサート単独券 一般 2500円 1日パス 4000円 *Classical/Traditional/Experimental 3公演をご覧いただけます。 一柳シート(24歳以下・学生)0円 *一柳慧が学生の皆様をご招待します。チケットかながわにて各コンサート事前申し込みが必要です。 Toshi伝説セット券 7500円【販売終了】*神奈川県民ホール公演(2/13)とのセット

主催 神奈川県立音楽堂[公益財団法人神奈川芸術文化財団]